2013年01月24日

大津や桜西高のニュースを見聞きし昔話をしたくなりました

大津の事件よりまたいじめがクローズアップされている。
そうしたら大阪の桜西高で顧問教師が体罰をしてバスケットボール部のキャプテンが死を選んだ。
こんな息が詰まるニュースがあってずっと昔のことを思い出した。

何十年も前のこと、私が学生だった頃は体罰なんて日常茶飯事で、そもそも幼稚園からいじめ抜かれてある悟りを開いていた気がする。

それは小学5年生の時だった。5年になって初めての朝校庭で全校生徒が朝礼をしている最中、いきなり担任の教師から頭をおもいっきり殴られた。
私はしゃがみこんで頭を両手で抱え、担任を見たらニヤニヤと笑ってこう言った。
「私語が多いんでお前が代表だ」
校庭では背の順で並んでいる。私は成長も遅く一番真ん前だ。向かいに並ぶ先生方がすぐ見えるし私語をすることもない。
しかし担任は私を殴ったのである。
そうして朝礼の列の後ろの方のガヤガヤとした私語はすっかり消えさった。
他の組の担任に目を向けると私からすっと目を避けた。
この一件で幼心にこの担任とは一切無視を決意をする。

幼稚園、小学1、2年といじめ抜かれた。
色黒だったので「クロンボクロンボちびくろさんぼ」と罵倒され、ランドセルはピカピカの小1の春に釘で傷だらけにされた。ずっとチビでよくプロレスごっこと称してやられ役になっていた。
それでも構ってくれる同級生が嬉しかった。
家庭内がボロボロだったからだ。

親父は飲んだくれて暴れるか、仕事にも行かず寝てるかのどちらかだった。
虫の居所が悪いと教科書やノートを勝手に破って捨てることも厭わない親父だった。
母は生活費を稼ぐべく家でずっと結婚衣装を仕立てているか泣いているかのどちらかだった。
これが普通の家庭ではないと気づいたのは白黒テレビがやってきてアメリカのホームドラマを見てからだ。

小学4、5年になって担任が変わった。それはそれは優しい先生だった。
私を罵倒する者、私にいたずらする者を徹底的に叱った。
「それは人のすることではありません!」
これで構ってくれる同級生が減るのが心配だったが全く逆でクラス全員仲良く2年間を過ごせた。
ある時その担任が私に聞いてきた。
「お家で何か嫌なことでもあるの?」
その担任は見抜いていた。しかし私は恥ずかしくて悲しくて家庭の事情は話せなかった。ただ涙がとめどなく流れた。
その優しい先生は心まで見通すような澄み切った目で私に言った。
「人じゃないことをされたら反応しちゃだめよ。相手はあなたの反応を見て喜ぶだけだから」

話は戻って、5年生の時の担任はひげは伸ばしっぱなし、夏は短パンにTシャツで当時は異質な教師だった。
ある時クラス対抗の発表会というのが開かれることになった。
私のクラスは担任が指導して体操の演技をするということになった。
一切無視を決めた私はひとり校長に掛けあって別枠で理科の実験をして他のクラスからも評価されたりもした。
授業はボイコットこそしなかったが意地でも勉強をして良い点を取った。
しかし成績表はほとんど5段階評価の3だった。
何十年も後の同窓会で盆暮れの届け物をしないと5にはならないと知る。
この担任からは何も良いことは何ひとつも学ばなかったがやってはいけないことを逆説的に学んだ気がする。

6年になった。通常同じ担任が引き継ぐが何かが裏であったのだろう新たな担任となった。
4、5年生と同じくらい素敵な先生だった。
クラスには変な奴もいて殴られたりもしたのだがクラスのほとんどが私の味方について殴った奴は干されてしまった。
月に一回日曜にクラスでどこかに出かけることが多かった。
毎月遠足があるようなワクワクした気持ちだった。
近場の山に登ったり、春にはみんなで花見をしたり、夏には海で潮干狩りをしたり…。
家庭ではそんなことは1回もなかったので今でも心に残っている。

いやはや、昔の話を語ってしまった。
昔と今では教師の質も違うだろうと思う。
恥ずかしさを乗り越えて他のクラスの担任や以前の担任、いや前の学校の先生に話してみよう。
何も今死ぬことはない。いつかの日か死にたくなくても死は訪れるのだから。

今厳しくて嫌で嫌で辛くても心の持ちようでなんとでもなる。
そして近い未来には楽しいことがやってくる。
今もそう思って毎日を私は生きている。
posted by みーけ at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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